【シナリオ本買取】金城哲夫シナリオ選集 アディン書房

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「金城哲夫シナリオ選集」は1977年にアディン書房から刊行された書籍です。第一期ウルトラシリーズを企画し、脚本面で支えた昭和期の脚本家・金城哲夫のシナリオを集成した品となっており、逝去した翌年に出版されました。

沖縄県出身、玉川大学文学部教育学科を卒業した金城哲夫。脚本に興味を持ったのは玉川時代、恩師である上原輝男の影響を受けたのがはじまりでした。その後、のちの円谷プロダクション社長の円谷皐を介して円谷英二を紹介され、実際に映画業界で活躍していた脚本家から指導を受けることとなりました。

1963年に晴れて円谷プロダクションへ入社すると、企画文芸部の主任として『ウルトラQ』『ウルトラマン』『快獣ブースカ』『ウルトラセブン』などの企画立案と脚本を手がけました。相次ぐ高視聴率にともなって怪獣ブームが到来。1968年に製作した大人向けの特撮ドラマ「怪奇大作戦」は今の数字では驚異的な22％を記録したものの、「ウルトラに比べて低い」と言われ2クールで終了してしまうほど、ウルトラQ、ウルトラマンは爆発的な人気だったのです。

自身の脚本執筆だけでなく、他のシナリオライターへの発注や改訂作業、監督のローテーションを考えるなど、作品の完成度に大きく貢献したほか、初期円谷プロにおける最大の功労者として今も名を刻んでいます。

「金城哲夫シナリオ選集」では、金城が執筆したウルトラシリーズや、東京に住んでいた頃に書いたテレビドラマの脚本、出身地・沖縄に帰郷してからのラジオドラマの脚本などがまとめられています。
脚本家として陰で支え続けた金城の仕事ぶりが垣間見られる大変貴重な書籍となっています。

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