森信三選集 (全8巻 実践社)

「森信三選集」は1968年に実践社より発売された書籍です。

哲学者であり教育者であった森信三の著書から精選されたものが全8巻にわたって収録されています。

1896年に愛知県の知多郡武豊町に生まれた森信三は、20歳を過ぎたころに広島の師範学校で英語を学び、現在の京都大学哲学科に入学しました。

日本を代表する西田幾太郎の教えを受けながら哲学を学び、卒業後は大阪教育大学の講師に。中国東北部にある満州の大学に赴任した経験も持ちますが、直後に第二次世界大戦が勃発し、敗戦後に帰国。戦後の復興の中で、森は再び学びの現場に立ったのです。

森信三は、生きてきた生涯を振り返り「人生二度なし」の真理を根本信条としていたことでも知られています。

森は「全一学」という、宇宙に広く行き渡っている絶対的全一生命の自証を扱った学問を提唱したのですが、この学問には『命は二度と繰り返さない、だから今ある生命に宿された物質を十分に発揮せよ』という想いが込められています。

「森信三選集」では、森氏が生涯の中で書き記した著書や学問論、日記、訓話集などが収録されています。全集ではありませんが、森氏の考えがより分かるものや、一度は読んで欲しいものが精選されたものですので、非常に読み応えがあるシリーズとなっています。

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