カール・バルト説教選集(全18巻/日本基督教団出版局)

「カール・バルト説教選集」は1991年〜2000年にかけて刊行された書籍です。20世紀を代表するドイツの宗教指導者・カール・バルトの説教を収録したもので、日本基督教団出版局から発売されました。

20世紀を中心にキリスト教神学に大きな影響を与えたことでしられているカール・バルト。弁証法神学や新正統主義、危機神学と呼ばれる思想を持っていました。1934年にはナチス・ドイツの政策にともなって出来たドイツ福音主義教会に対し「告白教会」を結成し、理論的指導者となった彼はバルメン宣言を起草しました。

カール・バルトは牧師時代から教会での説教を行っていました。ギリシャ語で書かれた聖書を翻訳し、独自の解釈を付けた上で「ローマ書」の第一版を刊行しました。近代的キリスト教批判の思想に触れ、ニーチェやドストエフスキー、キュレゴールなどから影響を受けるなどして、「ローマ書」の第二版を書き始めたのです。この改訂版の刊行によって神学者としての地位を確立させたとも言われ、その後、弁証法神学の機関誌「時の間」の刊行をスタートさせました。

カール・バルトの説教集で有名なものは、『神を求めよ、さらば生くべし』『イエスは主なり』などなど。著作集や説教集の翻訳版が多数刊行されておりますが、「カール・バルト説教選集」では説教集の全てを18巻にて読むことができます。

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