【文学本買取】流亡記 開高健 成瀬書房

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「流亡記」は、1978年(昭和53年)に成瀬書房より刊行された書籍です。毛筆署名が添えられており、200部限定で制作された大変貴重な書籍です。

著者の開高健は、1930年に大阪市の天王寺で生まれました。大阪市立大学の法学部に入学し、在学中に壽屋(現在のサントリー)に勤務している詩人・牧羊子と結婚。卒業後は羊子が退職するかわりに壽屋宣伝部として開高健が中途採用で就職しました。
トリスウイスキー「人間らしくやりたいナ」などのキャッチコピーを手がけると同時に、執筆活動を開始し「パニック」でデビューを飾り、1957年には小説「裸の王様」で芥川賞を受賞したのです。

しかし開高はかなりの遅筆で知られ、講談社に一度提出していた原稿を別の出版社に手渡したために絶縁状を叩き付けられたことがありました。それを機に彼は壽屋を退職、執筆業に専念することを決意します。
彼の代表作である「輝ける闇」や「夏の闇」「花終わる闇」の３部作が誕生したのは、1964年朝日新聞社臨時特派員としてベトナムに渡った際に経験した反政府ゲリラの機銃掃射を受けたことがきっかけでした。200名のうち183名が亡くなり、開高はその中でなんとか生き残った一人でした。

開高が残した作品は数多く残されていますが、「流亡記」は1978年に刊行された書籍です。200部限定ということもあり、極めて入手困難な本として知られています。肉筆署名落款入、折本仕立ての商品でございます。

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