【美術本買取】里見勝蔵作品集 読売新聞社

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「里見勝蔵作品集」は1978年に読売新聞社より刊行された書籍です。フランスの有名画家・モーリス・ド・ヴラマンクに師事し、長年に渡ってフォービスム的な作風で絵を描き続けた洋画家・里見勝蔵の作品を一挙に鑑賞できる貴重な書籍となっております。

大正から昭和にかけて活躍した洋画家、里見勝蔵。明治28年に用都市に生まれ、関西美術院で鹿子木孟郎にデッサンを学んだのち東京美術学校にて西洋画を勉励。在学中、二科展に入選するなど実績を積み、卒業した2年後にフランスに渡りました。
里見勝蔵がヴラマンクに出会ったのはその時のこと。フランスの絵画文化に深く影響を受け、里見はフォーヴィスムの技法を体得したのです。

フォーヴィスムとは20世紀初頭におこった絵画運動のことをいいます。原色を用いり、強烈な色彩と激しいタッチで描かれた作品を「あたかも野獣(フォーヴ：fauves)の檻の中にいるよう」と評価されたことからこの名が付きました。理屈や知性にとらわれず感覚を重んじ、構図に従属せず自由に彩色する、そんな芸術家の「感性」を重視した表現方法は、世紀末という時代に多く見られた暗く陰鬱な作風を覆す、明るい画風となっていったのです。

そんなフォーヴィスムは日本にも大きな影響を与えたと言われています。1992年〜93年にかけては「フォーヴィスムと日本近代洋画」という展覧会も開催されており、里見勝蔵含む21名の画家が取りあげられました。
「里見勝蔵作品集」では、そんなフォーヴィスムを取り入れた作品を含む、里見勝蔵の作品をほぼ網羅し1冊に集成。亡くなる3年前に刊行された、大変貴重な書籍となっております。

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