許遜所伝・霊応五十八冥感符集 (吉村光雲 東陽閣刊行)

「許遜所伝・霊応五十八冥感符集」は東陽閣より昭和16年に刊行された霊符です。

刊行から年数が経っているだけでなく当時も一般発売のされていない非売品だったようで、現在では滅多にお目にかかれない書籍として知られています。

東陽閣はかつて「照眞秘流書」を刊行していた出版社でもあり、神道本には精通しています。

本書「許遜所伝・霊応五十八冥感符集」の編集は吉村光雲氏。吉村氏は照眞秘流書の別巻を書いた人物としても知られ、憑依霊の鑑別法や退散法、病因不明の病気の治癒方法など神法に関することが多岐にわたって公開しました。

「霊符」とは「護符」とも呼ばれ、まじない文を紙に書くことで呪符の役割を果たします。近年ではオカルト漫画や小説で取り上げられたことで広く認知されるようになりましたが、「持っているだけで願いが叶う」という意味ではなく、神への依頼書、というニュアンスで捉えたほうがいいようです。

神々のシンボルである図形や文字を組み合わせて霊符は書かれ、神仙への儀式等に使用することを前提に制作され、依頼主がその霊符を所持し願いを強く念じることによって「願った内容」が神仙に届くと言われているのです。

「許遜所伝・霊応五十八冥感符集」では、そんな「神仙への手紙」、霊符の資料が数多く収められています。霊符を勉強している人や研究したい人に大変人気の品で、今も入手困難となっています。

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