ガンダーラ美術 (全2巻 栗田功 編著 二玄社)

「ガンダーラ美術 全2巻」は、1988年〜1990年にかけて刊行された書籍です。

優れた彫刻や、図像として珍しいものを載録しており、断片でも収録しているモノもございます。

仏教美術の原点であるガンダーラに関する資料をまとめて見ることができる貴重な書籍となっております。

ギリシアやシリア、ペルシャやインドなど様々な美術様式を取り入れた仏教美術がガンダーラ美術です。

始まった時期は紀元前50年〜紀元前75年と非常に古く、クシャーナ朝治世の1世紀〜5世紀に隆盛を極めたといわれています。

インドで始まったといわれる仏教は今でこそ仏像や掛け軸などで崇拝されておりますが、

当初インドでは仏陀の偶像を拝むことは否定する人が多かったといいます。

しかしこの地でギリシャ文明と出会ったことで仏像を初めて生み出しました。

それからインドをはじめ中国や日本にも伝わり、その流れから大乗仏教も生まれたと言われています。

「ガンダーラ美術 全2巻」は世界初のガンダーラ美術の集大成とも言われた書籍であり、

他ではなかなか見ることの出来ない豪華写真図録なども多数掲載されています。

刊行当初から今に至るまで数多くの研究者や学者からも熱い支持を得ており、

仏教美術の研究のバイブルとしても活用されております。

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